性行為が原因のヘルペスが若者に増加中

行き交う人々

性器ヘルペス感染症は、厚生労働省の性病の感染者数の報告によれば性器クラミジア感染症に次いで感染者数が多く、平成18年の感染者数10,447人をピークに減少傾向にありましたが、
平成23年より特に若者の感染者数の増加が著しく平成28年には9,174人と再び9,000人を超えています。
日本国内では、国民の70%~80%が口唇ヘルペスやカポジ水痘様発疹症などを引き起こす単純ヘルペスウイルス1型HSV-1に感染していると推測される一方で、
性器ヘルペス感染症を引き起こす単純ヘルペスウイルス2型HSV-2への感染率は2%~10%程度と少ないとされていますが、近年若者のHSV-2への感染率が急増しています。

若者の感染者数の増加は、初性交年齢の早期化や不特定多数との性交渉の増加、オーラルセックスの普及、避妊具コンドームの装着率の低さなどが大きな原因とされていますが、
高度成長期に比べて若い女性が風俗店で働く事に対する抵抗意識の希薄や風俗を利用する機会の増加、若者の性に対する開放的な意識も性器ヘルペス感染症患者の増加の原因とされています。
その為、感染者は、男性よりも女性の方が約3割程度多くなっています。

性器ヘルペス感染症は、個人差が大きく2日~3週間程度と性病の中では長い潜伏期間を経て発症するケースも多く、初感染の場合には軽い掻痒から発熱や頭痛、全身の倦怠感、リンパ節の腫れなどの症状を発症する事もありますが、
少なくとも感染者の6割に自覚症状が無いとされ感染に気付かないままに性交渉を重ね水平感染を拡大し、性病や避妊の知識が乏しい若者に感染者が増えています。
また、性器周辺に水膨れや潰瘍が発症し激しい痛みを伴う事がありますが、潰瘍表面や水膨れの中には大量のウイルスが存在しているので潰瘍表面や水膨れの中のウイルスに手で触れ、触れた手で口や性器を触るだけでも感染するケースもあります。
性器ヘルペス感染症は、感染後ウイルス増殖する際にウイルスゲノム及びカプシドタンパク質を覆う外膜となるエンプローブを宿主の細胞を利用して構成するので神経節との親和性が極めて高く、
口唇ヘルペスでは三叉神経節、性器ヘルペス感染症では仙髄神経節へ潜伏感染してしまう為現在の医薬品ではウイルスを死滅させる事は出来ず、免疫力が低下した際に再発を繰り返します。
又、再発を繰り返す度に症状が軽くなる事が原因で再発に気づく事が難しくなり、更に水平感染を拡大させてしまいます。

まずはコンドームの着用から始めましょう

性器ヘルペス感染症は、感染者との性交渉時の粘膜接触により発症する事から避妊に用いられるコンドームが最も有効な性病の予防法とされていますが、
感染者の病変が広範囲に及んでいる場合やHSV-2が排出されている性器への口淫による愛撫を行う場合にはコンドームで完全に予防する事は不可能とされています。

性器ヘルペス感染症は、自覚症状が無い事に加えオーラルセックスの普及により近年ではHSV-1により発症する口唇ヘルペスがHSV-2により発症するケースが増加傾向にあり、
性交渉以外にもキスでも感染するケースも多く、コンドームでは予防しきれないケースも少なく無いとされています。
性器ヘルペス感染症の予防は、不特定の相手との性交渉を控えると共に際限の無いピンポン感染を避ける為に特定の相手と一緒に性病の感染検査を定期的に受け、感染が認められた場合には一緒に治療を受ける必要があります。
性器ヘルペス感染症は、何らかの理由により免疫力が低下すると再発し、再発に気づかずパートナーを感染させてしまうケースも多いので、2カ月~最大1年の再発抑制治療で体内のウイルスを3分の1まで死滅させ、パートナーへの感染を予防する方法もあります。